工房紹介


原型作成機材

3D-COATというボクセルモデリングソフトでデジタルデータを作成しています。


得手不得手のデータがありますので、ZBRUSHというポリゴンモデリングソフトも使用しています。


メカものやかっちりとした造形、寸法精度が必要な造形には3D-CADを使用します。
MoI3Dというサーフェスモデラーソフトを使用しています。


データを作成したら出力です。
PhrozenShuffleという光造形出力機を使用して精密なデータ出力を行います。


表面粗さを小さくしたい場合、寸法精度が欲しい場合はoriginalmind社製Qt100という切削加工機を使用してエポキシパテを切削し、原型を出力します。

使用するエンドミルは標準で1mm以下、微細加工ではr0.05という細い工具を使って精密加工を行います。


複製

原型をシリコーンゴムで精密に複製を取ります。
シリコーンゴムにインジェクションワックスという複製専用のワックスを圧入して複製を取ります。

場合によってはワックスが回りきらずにディテールが出ない場合がありますので、ゴム型に空気抜きの溝を切ったり、ワックス注入圧力を変えたり、ゴム型抑えの方法を模索しながらベターな複製を模索していきます。


鋳型作成

ワックスを溶かしてツリー状に接合し、ゴム台に設置します。これをワックスツリーといいます。

ステンレスリングをはめ込んで、周囲をテープでシールしたのちに石膏を流し込みます。

石膏も真空脱泡機で一次脱泡したのちに流し込み、流し込んだのちに再度真空にして二次脱泡を行い、鋳造時に気泡が出ないように慎重に鋳型を作成します。


鋳造

電気炉に投入し、鋳型を焼きます。

鋳型を焼くことで、中にあるワックス複製品が溶けて無くなり、石膏内にワックスの形をした空洞が残ります。

また、石膏を焼き固める効果もあります。

あまり温度を上げ過ぎると石膏が分解したり、急速に温度を上げるとワックスが沸騰して石膏を破壊したりするので、経験に裏付けされた慎重な温度管理が必要になります。

鋳造機に鋳型をセットして、ルツボで地金を溶かして、遠心力で鋳造します。
楽RAKU銀工房では縦型遠心鋳造機を使用しています。

遠心力で強力に鋳込みが行えるのと、縦に回ることで鋳込み時の重力影響がキャンセルできます。

また、万が一地金が吹き飛んだ場合のリカバリーも横型遠心鋳造機に比較すると楽になります。


鋳造後

鋳造が上がったら、酸洗いし、ペーパーで粗磨き。

パーツをロウ付け。

研磨機材を使用して丁寧に磨き上げます。